King of Diamonds graphic with D in diamonds shaped out of a diamond necklace

キング・オブ・ダイヤモンド


1947年、コスモポリタン誌は創始者ハリー・ウィンストンの輝かしいキャリアを評して、彼を“キング・オブ・ダイヤモンド”と称しました。生来の宝石学者であったハリー・ウィンストンは、目の肥えた顧客の莫大な要望に応えるため、世界で最も希少なダイヤモンドと宝石を求めて世界中を旅しました。


Newspaper clipping noting the sale of Arabella Huntington's jewelry collection

伝説のはじまり

“キング・オブ・ダイヤモンド”と呼ばれるようになる以前から、ハリー・ウィンストンは優れたエステート・ジュエリーや名高いダイヤモンドの数々を取り扱う屈指のダイヤモンド商として注目を集めていました。彼は最初のビジネスとなるプレミア・ダイヤモンド社を1920年に設立し、その時代の最も優れた名高いアメリカン・エステートを獲得し始めます。1925年に初めてレベッカ・ダーリントン・ストッダード夫人のエステート・ジュエリーを購入し、さらにその1年後には鉄道王の未亡人であったアラベラ・ハンティントン夫人のコレクションを獲得。彼の重要な顧客の中には名家や王族、大物実業家などが名を連ねました。また、これらのつながりを通じて、彼は世界で最も貴重なダイヤモンドや宝石へ近づく異例の機会を得たのです。

ハリー・ウィンストンのジュエリーを身に着けたウィンザー公爵夫人

著名なコレクター

インドーレのマハラジャやウィンザー公爵夫人など、世界的に有名な多くの宝石コレクターが、最も希少な宝石に対する並外れた知識を求めてハリー・ウィンストンの元へ集まりました。


ヨンカー

ヨンカー

1934年、豪雨の後に南アフリカで726カラットの原石が発見されました。これを発見した坑夫に敬意を表し「ヨンカー」と名付けられたこの原石発見のニュースは世界中の新聞の見出しを飾り、それを見たハリー・ウィンストンは一瞬でこの石に魅了されました。翌年、彼が競り落としたことで「ヨンカー」は再び世界中の注目を集め、この原石の獲得はハリー・ウィンストンにとって大きな誇りとなりました。「ヨンカー」がアメリカへ到着すると、有名な子役であったシャーリー・テンプルを起用したビジュアルの撮影をはじめ、自らがそのプロモーションに奔走しました。

世界最大のダイヤモンドのカット

1938年、ハリー・ウィンストンは再びライバルたちに先駆けます。726.60カラットのダイヤモンド原石がブラジルで発見されたことを新聞の小さな記事で知ったハリー・ウィンストンは、この石を求めて直ちに大陸横断の旅に出発しました。まず飛行機でブラジルへ飛び、次に船でアントワープへ渡った彼は、他のダイヤモンドディーラーに正式な取引の案内が出されるより先に、「ヴァルガス」と名付けられた類い稀なこの原石を獲得することに成功したのです。

Black and white image of The Winston Diamond set in a necklace

ウィンストン

1953年、ハリー・ウィンストンはその前年に南アフリカで発見された155カラットの原石を購入しました。この石はハリー・ウィンストンの指揮のもと、62.05カラットの完璧なDカラーのペアシェイプ・ダイヤモンドにカットされます。彼はこのダイヤモンドに大変な愛着を持っていたため、自身の名前をこの石に名付けました。この「ウィンストン」は現在知られているように、1959年に中東の顧客に販売されます。その後、この美しいダイヤモンドは、“キング・オブ・ダイヤモンド”と再び巡り合う運命にありました。数年後、ハリー・ウィンストンが再び手に入れた「ウィンストン」は61.80カラットに再カットされ、同じ程の大きさを持つ別のダイヤモンドとともに、一対のイヤリングとしてカナダの著名なコレクターに販売されました。

「今まで数多くの貴重な宝石を見てきましたが、私にはこの石が世界でもっとも素晴らしいダイヤモンドに見えるのです...」

スター・オブ・インディペンデンス

スター・オブ・インディペンデンス

1976年に204カラットの原石から、75.52カラット、Dカラー、フローレスのダイヤモンドがハリー・ウィンストンによりカットされました。彼はこの完璧な宝石を少しでも自分のそばに置いておきたいと、この石をポケットに入れて常に持ち歩いていたと言われています。アメリカ独立200年を記念し、ハリー・ウィンストンはこの石を「スター・オブ・インディペンデンス(独立の星)」と名付けました。

ワシントン

ワシントン

アメリカ独立200周年の1976年に、ハリー・ウィンストンは342カラットの原石から、 2つのペアシェイプ・ダイヤモンドをカットしました。そのうちより大きな89.23カラットのペアシェイプ・ダイヤモンドは、ルーツとなるアメリカへの深い感謝を込め、アメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンにちなんで「ワシントン」と名付けられました。

Mr. Winston holds the world's rarest gemstones in the palm of his hand

ウィンストン・レガシー

“キング・オブ・ダイヤモンド”と称されたハリー・ウィンストンは、数々の伝説的な宝石との出会いにより、彼のレガシーを築き上げました。ブランドは今日においても最高峰の宝石を追求し続けることにより、その輝きに満ちた物語を紡ぎ続けています。2013年、ハリー・ウィンストンは101.73カラットの完璧なDカラーのペアシェイプ・ダイヤモンドを獲得し、「ウィンストン・レガシー」と名付けました。創始者が築いた伝説と宝石に対する深い情熱を受け継ぎ、ハリー・ウィンストンは創造性、希少性、最高品質の伝統を世界中のサロンで伝え続けています。